2011年6月7日火曜日

暇つぶしの価格破壊

90年代中頃くらいまで、漫画は「低料金で長時間潰せる」高コスパ暇潰しツールでした。しかしネット登場以後、暇つぶしのコストは異常低下。ほぼ無料で何十時間でも潰せるようになりました。結果、漫画は「高いわりに暇を潰せない」地位に低下。タダで暇つぶしできるのに、金を払ってまで漫画を読む人は少なく、売上は右肩下がり。しかし、「好きな作品なら多少高くても買う」熱心な方も依然おり、今後はおそらく、「少数の熱心な方にピンポイントな作品を届ける」時代になるでしょう。流通のデジタル化などにより、作家の印税率は大幅に上がるはずなので、例え1000部弱の売上でも、少しはお金になると思われます。しかしやはり大金にはならないので、基本的にはひとりで描くことになるし、専業作家として暮らすのも難しくなる気がします。